“種まき爺さん”という言葉を初めて聞いたのは高校生の時だった。
当時のクラスメイトが、種まき爺さんが出た!
という話をしていたのである。
種まき爺さん?(・_・?)
出た!?
何それ?
もしかして幽霊!(゚ロ゚;)
それにしては“種まき”の言葉が不可解だ。
田中は幽霊が大嫌いである。
見たことはないけど、とにかく怖いのだ。
よくよく聞くと、
なにやら、鳥海山に出るらしい…
この時期になると出るらしい…
見える人には見えるらしい…
キタ━―━―━―(゚∀゚)━―━―━―!!
まさに幽霊じゃねーかよ。
すげー怖い。(T_T)
そんなビビりの田中を面白がった悪友は
数日間、正体を教えてくれなかったのであった。
実はこれ、庄内(庄内でも主に北庄内?)では有名な話である。
ちなみに鶴岡の人で知っている人はかなり少ない。
結論から言えば種まき爺さんとはこれの事↓ (5/9現在、出現中)
鳥海山に現れる雪渓が腰を曲げて種をまく爺さんの形に見えることから
“種まき爺さん”と呼ばれている。
ちょうど、この爺さんが現れる今の時期が田植えや種まきに
適しているので昔から庄内の人はこの爺さんが現れることで
農作業の目安としていたらしい。
どちらかと言えば月山の近くで育った田中にとって
鳥海山にかかわる文化は酒田の高校に通うまで
知る機会もなく、、、
毎年この時期になると、種まき爺さんを見ては
当時の幽霊話を思い出すのであった。(*´ -`)