12月である。
街中はクリスマスモード一色である。
お店の飾りつけやイルミネーションを付けた街路樹が
道行く人々の目を楽しませている。
百貨店はクリスマスに向けて一段と賑やかになる。
クリスマスプレゼントを売り込もうと
おもちゃ売り場もより一層と活気づく。
この時期なると田中は思い出す事が一つある。
ある年のクリスマスに母親からもらったプレゼントの事である。
このプレゼントが全く意に沿わないもので
全然うれしくなかった思い出として今も記憶に残っている。
(シリアスだが笑い話なので聞いてください。(* ̄m ̄)プッ!!!)
それは、田中が小学生の時のクリスマスの時期の話である。
田中はサンタクロースの正体は親だと気付いていたが
親はそれに気づいていないぐらいの年齢的にも微妙な時期だったと思う。
小学校の3、4年生ぐらいかな。フゥー (゚Д゚)y-~~。
当時はおもちゃといえばファミコンが全盛期の時代。
友達の大半はファミコンを持っていて田中の家にもファミコンがあった。
ゲームソフトはたくさんあった方が楽しめるが、高価なものであったため
そんな頻繁には買ってもらえないのがどこの家でも常識というか、普通だった。
それゆえに、こういうクリスマスみたいなイベント時は
ファミコンソフトを手に入れられる唯一のチャンスなのでもあった。
そんなことで、クリスマスシーズンはおもちゃ屋のチラシも多くなるので
田中は新聞に折り込まれてくるチラシを頻繁に確認して
おもちゃ屋のチラシを見つけては
ファミコンソフトが載ってあるページをさりげなく親の前で広げて見せ
クリスマスプレゼントはファミコンソフトが欲しいということを
遠回しにアピールするのであった。
それでもサンタクロースの正体をめぐる関係からか
「何が欲しい?」 とか 「あのおもちゃが欲しい」 とかは決してお互い口には出さず
そんな駆け引きがクリスマスの間まで、暫く続くのであった。
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そして、いよいよクリスマス当日。
25日の朝である。
枕元に置いてある赤い小包。
形はそれ相応。
期待が膨らむ…o(;-_-;)oドキドキ
パジャマ姿のまま荒げに紙を剥がす、
バサバサバサ___。
そして、目に入ってきたものは・・・
げぇ~!!!w|;゚ロ゚|w
なんじゃこりゃ!!!
なんと、出てきたのは表紙に 『 野口英世 』 と書かれた伝記。
(当時、母親は看護婦をしていた。)
マジかよ!!!
ファミコンソフトじゃねーのかよ。┌|゚□゚;|┐ガーン!!
野口英世って・・・
という思い出。
いくら息子を医者にさせたいからって
クリスマスプレゼントで伝記はねーよなぁ
俺そんなに頭良くなかっただろー|||(-_-;)||||||
でもかぁちゃん
医者にはなれなかったけど
今はその医者を心身ともに癒してあげれる
保養所という場所で働いてますよ。(^_^;)
少なからず医者には絡んでいるのか!?なうっ。