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田中なう

リレー2018.03.26

カムチャッカの若者が きりんの夢を見ているとき

メキシコの娘は 朝もやの中でバスを待っている・・・

から始まる「朝のリレー」という詩。

中学の時の国語の教科書に載っていたものだったが

好きだったので今でもたまに思い出すときがある。

別れのシーズンである。

卒業、退職、旅立ち・・

今年の3月はうしお荘にとっても変化の大きい年になった。

それは、今まで5年間アルバイトに来てくれていた二人の若者が

別の道へと進むため当荘を去ることと

一番は

支配人が定年を迎え退職することになったことだ。

支配人には長い間大変お世話になったが、

なかなか言葉に出せないのでここに手紙として綴ります。

拝啓 支配人様

支配人、今まで大変お疲れ様でした。

思えば支配人とは職業柄、家族と過ごすよりも長い時間を共にしたかもしれません。

支配人との思い出はたくさんあります。

中でも新潟、秋田、宮城の3県に出かけ

3日間にわたり二人でセールス活動を行ったことは

今でも記憶に残っています。

趣味においては支配人はとても釣り好きな人でありました。

二人で釣りに行ったこともありました。

ある初夏の夕方、支配人と一緒に加茂の港にアジを釣りに行った時の話では

支配人は自分の家で釣ったアジをたたきにして調理してくれました。

そして、それをご馳走にうまいうまいと言って一緒に酒を飲みました。

帰りの足を心配してそのまま家に泊めてくれたことなどはとてもいい思い出です。

こんなこともありました。

酒田にカワハギを釣りに行ったときの話です。

そのとき、自分はアイゴという背びれに毒のある魚を釣ってしまい

それを知らずに魚を針から外そうとしたところ、支配人が

「その魚の背びれには毒がある。刺されると大変だから、俺が外してやる。」

と言ってくれたのです。

しかし、外すときに魚が暴れて

なんと、支配人が指先をアイゴに刺されてしまったのです。

そして暫く痛がっていました。

これも今となっては懐かしい思い出です。

今まで支配人から教えていただいたことは深く胸に刻まれております。

これまでの教訓を糧に私の今後の人生に生かしたいと思います。

敬具

なにやら、弔辞みたいな文章になってしまいました。

しかしながら、支配人、今まで本当にお疲れさまでした。

これからは、趣味の釣りでも楽しみながら

お体を大切にしてお過ごしください。

リレーのバトン、しっかりと受け取りましたよ。

支配人と出会えたことは、私の財産のひとつです。

ありがとうございました。

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